小さく建てて広く使う

一般的に住まいを建てる計画をしたとき将来のことも考えて間取りをつくります。
子供の成長を考えて南側に面して子供の人数だけの部屋を造る場合もあります。
この場合通常、プライバシーを守るという名目で壁とドアで仕切られた個室となりますね。

南の窓は子供部屋に占領され、お日様は子供だけのものになってしまい将来、子供が成長して
家を出れば物置の間になって太陽の光はさえぎられたままになってしまいます。
開かずの間は結露と腐朽菌のたまり場になり建物とそこに住む人の健康を蝕む危険性を膨ん
でくるのです。

一家の家族でプライバシーを尊重するのは夫婦の寝室だけでいいように思いませんか?
プライバシー優先、個室志向は幼い子供に様々なこころの弊害を引き起こしています。

もしこの子供部屋の間仕切り壁とドアを無くして腰高の書棚で仕切ったとしたら(※)、

太陽は家全体に頂けます。階下まで陽が差し込み、明るく風通しの良い家になります。
子供は背中に家族の気配を感じながら勉強をするでしょう。

お兄ちゃんの勉強に邪魔にならないよう気くばりをしながら遊ぶでしょう。
幼い頃から広がりの空間で家族への気配りをしながら成長する子と個室に篭って人への配慮
も知らないで成長していく子とでは将来の人格形成に影響が出てくるように思います。

こうして考えると、ひろがりの間取り造りは建物の耐久性ととそこに住む人のこころと体の
健康にもとても大切な事だということがわかりますね。

(※)小学校の教室を想像してみては?

南に面して運動場があり各教室の窓から日差しを取り込めます。
教室と廊下の境には腰窓があり廊下から窓腰に教室が見え、教室の気配を感じ取れる、
夏は運動場の風が教室を通り抜けて廊下まで吹き込んで来る・・・